第 4号 新米校長の本音(その1) 「ほめるネタ ほめられるネタ」
大人の皆さんにお伺いします。
あなたは、子どものころにほめられた記憶がいくつありますか?
しかられた内容をはっきり覚えていますか?
私は、ほめられたことをほとんど記憶していません。
しかられたことは、そのときの様子まではっきり覚えていることがかなりたくさんあります。
これは、私の出来がよくなかったことの証明ではありますが、それと同時に、あまりほめ上手ではなかった日本人の実体を表しているのかもしれません。
今は、みんなほめるのが上手になりました。子どもたちの行動や成果をほめ、自信をもたせ、個性の伸張を図ることが学校の、家庭の常識となりつつありま す。
ほめるネタを見逃さず、チャンスをとらえて励ますように努めています。
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Aさんは、国語が得意です。
特に漢字テストにはかなりの自信をもっています。
当然のことながら、漢字テストが終わった後は、その成果が高く評価され、「よくがんばったね。」とほめられます。
ある月の全校漢字テストの日、Aさんは欠席しました。
何か心配事があり、それが負担となっての病気症状のようです。
その心配事とは、全校漢字テストでした。
得意であるがゆえに、いつもほめられているがゆえに、ほめられ上手を続けていけるかどうか、小さな胸を痛めて、プレッシャーと必死に戦っていたのです。
子どもたちを「元気が一番。後は、ボチボチ」そんな大らかな目で、少し遠くを見据えながら見守ってあげることも大切であると感じています。
注
「Aさん及びご家族の名誉を傷つけないよう表現に細心の注意を払うと共に、掲載についてはAさんの保護者の承諾を得ています。」